ストレスをため込まないためには、
自分自身に嘘をつかず、自分の本音に沿って生きることが重要です。

実際、自分自身に嘘をつくことは、脳に大きな負担をかけるということが
実験データよりわかっています。

自分自身の本音に沿って生きるというと「自分勝手な人」をイメージするかもしれませんが、
本音に沿って生きていると、自分自身が満たされているため
他人の本音に沿った生き方にも寛容です。

相手の都合も考えない「自分勝手な人」というのは、
本当の意味で自分自身が望んでいるものを分かっておらず、
自分自身が満たされていない状態にあるとも言えます。

日常の些細なものから「自分の本音」に沿った選択をすることで、
少しずつ自分の本音をとらえやすくなっていきます。

とはいえ、意外と自分のことを自分自身で気づくというのは難しいものです。

古代ギリシャの記録に残る最古の哲学者タレスは、
「最も困難なことは自分自身を知ることであり、最も容易なことは他人に忠告することである」と言っています。

ここからも「自分自身を知る」ことが人類普遍の課題であることが分かるでしょう。

では、どのようにしたら自分自身を知ることができるのでしょうか。

 

自分自身に本当はどうしたいのかを問いかける

私たちは、日々、いろいろな選択をしていますが、
自分自身の心の声よりも、
他人や周りの状況などの外的要因を優先して決断していることがあります。

外的要因に意識が向きすぎると自分自身の心の声は聞こえにくくなります。

日々の選択の中で「自分は本当はどうしたいのか」と問いかけるようにしてみましょう。
まずは、自分の本音に気づくことが大切です。

そこで、無理して自分の本当に望んでいる行動をとる必要はありません。
「行動しなければいけない」と思ってしまうと自分の本音に気づきにくくなってしまいます。

ここでのポイントは、どんな本音が出てきても批判しないということです。

幼少期を思い出す

自分自身を知る手がかりとして、幼少期の自分を知ることがあります。

まだ、周りの影響を受けていないころの自分です。

・幼稚園のころ、どんな子どもだったのでしょう。

・何が好きでしたか?

・何か得意なことはあったでしょうか。

・そして苦手なことは何だったのでしょう。

・何かをして両親に怒られたことはありますか?

もしかすると自分自身に制限をかけているものが見つかるかもしれません。

・逆に、なにか両親に褒められたことはありますか?

それは、自分自身が好きだったことなのでしょうか。
それとも、両親に褒められたくてやっていたことなのでしょうか。

何か思い出したことはありましたか?
今の自分を形作っているものはあったでしょうか。

幼少期のことを思い出す手がかりとして
・当時の写真を見る
・家族に当時の話を聴く
・覚えていることを書き出してみる
というのが効果的です。

写真をみると自然と当時、誰といっしょにいたのか、そのとき何をしていたのか、どういう気持ちだったのかということが思い出されることがあります。

家族からの話によって忘れていたことを思い出すこともあるでしょう。

そして、なんでもいいので当時の思い出を書いてみると
当時のことが思い出されるかもしれません。

自分の幸せや理想について考えてみる

善悪などの判断は手放して、自分の幸せや理想について考えてみましょう。

どういう状態だったら幸せでしょう。

自分の理想の状態はどのようなものなのでしょうか。

人によって、何を幸せと感じるのかは違います。
実現可能なものかどうかという判断は、いったん置いておきましょう。

自分の理想の状態を思い描くことで、
自分がなにを大切にしているのかということがみえてくるかもしれません。

自分が大切にしているものがつかめたでしょうか。
それとも、理想をイメージするのが難しかったでしょうか。

周りの人に自分について聞いてみる

もし、今までのワークで自分自身を知ることが難しいと感じたのであれば、
周りの人に聞いてみるというのも一つの手です。

周りの人の方が自分よりも分かっているということはよくあることです。

自分の良いところを聞くのは、少し恥ずかしいかもしれませんが、
自分では気づきにくい自分の魅力に気付けるかもしれません。

周りの人の意見は予想通りだったでしょうか?

それとも、意外なものだったでしょうか?

母親について思い出してみる

少し視点を変えて、自分が子どもだったころの母親について思い出してみましょう。

お母さんはどのような存在でしたか?

どういう時に褒められましたか?

また、どういう時に叱られたでしょうか?

こういった出来事が自分の価値観を作っていることがあります。

褒められて嬉しかったから、という理由で今も大切にしている習慣や
逆に怒られたことがきっかけで、やめてしまったことなどを思い出すかもしれません。

もしかするとそれが自分に制限をかけているということもあり得ます。

3億円の宝くじに当たった時のことを想像してみる

自分の夢に意識を向けてみましょう。
3億円の宝くじがあたったことを想像してみてください。

あなたは何を買いますか?

今の仕事を続けているでしょうか?

今いる場所に住んでいるでしょうか?

できるだけ具体的に思い描いてみましょう。
自分の心の奥底にしまわれ、あきらめてしまっているものが浮かんでくるかもしれません。

お金を理由にあきらめてしまっているものが出てきたでしょうか?

それとも、それほど欲しいものはないことに気づいたでしょうか?

友だちについて振り返ってみる

自分と仲の良い友だちについて振り返ってみましょう。

友だちの好きなところはどこですか?

どうして、そこが好きなのでしょうか?

逆に、嫌な点はありますか?

相手に対してうらやましいと思っている要素も、
嫌だなと思っている要素も自分にもあるものです。

自分自身の能力を制限しているために気づかなかったり、
逆に、嫌な人にならないように必死で自分を抑えていたりしているのです。

理想の休日について考えてみる

理想の休日について考えてみましょう。

1人でいるでしょうか、それとも誰かといっしょでしょうか。

ずっと家で過ごしていますか、それともどこかに出かけているでしょうか。

出かけるとしたらどこにいくのでしょうか。

何をしていますか。

理想の休日について振り返ってみてどうでしたか?

現実とはかけ離れたものだったでしょうか?

それとも、あまり変わりはなかったでしょうか?

もし、思い描いた理想の休日の中で取り入れられる要素があるのであれば、
次の休みの日に取り入れてみてください。

取り入れたときに、どんな感じがするのか、自分の心と身体の声に意識を向けてみましょう。

意外な気付きがあるかもしれません。

父親のことを思い出してみる

自分が子どもだったころの父親のことを思い出してみましょう。

あなたにとって、お父さんはどのような存在でしたか?

よく遊んでくれましたか?

それとも、恐い存在だったでしょうか?

どういう時に褒められましたか?

どういう時に怒られましたか?

自分が子どもだったころを思い出して書いてみましょう。
意外な気付きがあるかもしれません。

父親との関係は、よく社会との関わりにたとえられますが、
何か思い当たるものはあったでしょうか?

女性の場合は、パートナーシップに影響を与えるといわれていますが、
ふり返ってみてどうだったでしょうか?

自分を縛り付けている思い込みに気づいたという人もいたのではないでしょうか。

もしかしたら、その思い込みが自分らしさを妨げているかもしれません。

小学校の先生について思い出してみる

小学校の先生のことを思い出してみましょう。

今でも覚えている印象に残っている先生はいますか?

その先生は、どのような先生だったのでしょう。

怒られた経験は、ありますか?

褒められたことは、あったでしょうか?

小学校の先生について思い出してみてどうだったでしょうか

意外と小学校の先生の潜在的な大きいものです。
もしかすると、自分が「~すべき」と思っている原因が潜んでいるかもしれません。

明日死ぬとしたら何をするかを考えてみる

明日死ぬとしたら何をするか考えてみましょう。

どこで過ごしますか?
一人で過ごしますか? それとも誰かと一緒に過ごしますか?
何を食べますか?

私たちは、無意識のうちに今日と同じ明日が続くと思っています。
明日死ぬとしたらという視点を取り入れると

本当に大切なものや今度やろうと先延ばしになっているものに気づくかもしれません。

まとめ

いろいろな観点から自分自身についてみつめてもらいました。

その中で、新たな自分を発見したり、
自分が本当に望んでいるものに気づいたり
ということがあったかもしれません。

たまに、自分自身に問いかけてみるとまた新たな発見があるかもしれません。