私たちは、日々の生活の中、仕事や家事などいろいろと「するべきこと」に追われています。
忙しすぎる日常を過ごしていると人生を楽しむということを忘れてしまうかもしれません。
しかし、笑って過ごすということは、想像以上に私たちに大きな恩恵をもたらしてくれます。

『笑い』には、大きく3つの効果があるといわれています。

笑うことで自律神経が整う

笑いには、自律神経を整える作用があることが分かっています。

自律神経は、血管をはじめ、あらゆる内臓器官を自分の意思とは無関係に調整してくれる神経です。
呼吸器官や消化器官、体温調節機能といった、私たちの体の生命維持機能をコントロールする役割を担っています。

自律神経は交感神経と副交感神経に分けられます。
基本的には人が起きて活動している時間帯は交感神経が、そしてリラックス時や夜に寝ている時間帯に副交感神経が優位になるといわれています。

そして、笑っている間というのは、交感神経の活動が活発になります。
ある種の緊張状態になるわけです。
ところが、笑い終わると今度は一転して、副交感神経の活動が活発になり、リラックスした穏やかな状態になります。

つまり、『笑い』によって、自然に交感神経、副交感神経のスイッチの切り替えを頻繁に行うことになるのです。

自律神経の切り替えがスムーズにいかなくなると自律神経が乱れ、身体に不調をきたします。
これが自律神経失調症といわれる状態です。

うことで自律神経の切り替えが頻回に行われ、自律神経のバランスが調整されます。
つまり、笑うことが心の健康を維持することにつながるわけです。

笑うとダイエットになる

そして、2つめに挙げられているの効能が、ダイエットです。
笑いすぎてお腹が痛くなったことってないですか?
私は、もちろん、よくあります。

これは、大笑いをしている時に腹筋を中心とした多くの筋肉を使うためです。
お腹を抱えるくらいの大笑いだと、なんと…消費カロリーは、10分間で30kcal。
ウォーキングに匹敵するそうです。
でも、よく考えたら、そんな大笑いを10分続けるのって大変ですよね。
私も大笑いはよくしていますが、さすがにそこまで長くは笑っていない気がします。

笑うことで健康になる

そして、3つめ…こちらが凄いです!!
なんと、癌細胞やウイルスを退治してくれるナチュラルキラー細胞 (NK細胞)を活発にしてくれます。
つまり、病気になりにくくなるんですね。
1989年にBerkらが報告したのが最初です。
なんとストレス関連ホルモンも身体にとって有利な方向に調整されるらしいですよ。

参考)
石原俊一 自律神経系に及ぼす自発的笑いの実験的検討 『人間科学研究』文教大学人間科学部 第29号 P51-59,2007