現代はストレス社会と言われ、多くの人が日々ストレスを抱えながら生活しています。
そして、周りを見ているとどんなに疲弊していても仕事を休んじゃいけないとか、家のことをちゃんとやらないといけないとか思っている人たちが多いように思います。

そのストレスから逃げるという選択肢すら持っていないようにみえるのです。
本当にストレスから逃げてはいけないのでしょうか

ストレスから逃げるという選択肢がストレスを軽くする

ストレスから逃げるという選択肢を自分に許すことで、かなりストレスが軽減されることがわかっています。

「ガストリン」という胃酸を分泌させるホルモンがあります。

「ペンタガストリン」は、このガストリン活性を持つように合成された胃液検査に使われる物質です。

一般の方からボランティアを募り、その方たちを2つのグループに分けます。
1つのグループは、「ペンタガストリン」を点滴するだけ…
もう一方のグループは、「ペンタガストリン」を点滴し、枕元にボタンを置きます。
そして、「具合が悪くなったらボタンを押せば実験を中断できます」と告げます。

すると、同じ量の「ペンタガストリン」を投与したにもかかわらず、枕元にボタンを置いたグループではストレスホルモンの上昇率が5分の1だったそうです。

要するにそのストレスから逃れる方法がある...と認識しているだけで、それがない場合よりもストレスを感じずに行動できるという事です。

このことはラットでも証明されています。

ラットを1匹ずつそれぞれ別のケージに入れます。
2匹のラットには、それぞれ同じ強さ(ラットにとってはかなりのストレスになる強さ)の電気ショックを与えます。ただし、片方のケージには電気ショックを止めるレバーをつけておきます。
ラットがレバーを押すと、両方のケージに送られる電流が止まります。

つまり片方のラットは自分でレバーを押して電気ショックを止められるという選択肢はありますが、2匹のラットは全く同じ量の電気ショックを受けることになります。

そして数週間後…
自分でレバーを押して電気ショックを止めることのできるラットにはストレス症状が残りませんでした。一方、自分では電気ショックについて何もできないラットのほうは、ストレスに起因する脳内変化が起こっていたそうです。

ただ、耐えるしかないと自分を追いつめず、時には、逃げるという選択肢を自分に許すというのも大切なのかもしれません。