私たちが社会生活をうまく営んでいくには、人との関わりが重要になってきます。

退職理由の本音ランキングというのを見ると
1位:上司や経営者の仕事の仕方が気に入らなかった 23%
3位:先輩、同僚、後輩とうまくいかなかった 13%
6位:社長がワンマンだった 7%
7位:社風が合わなかった 6%
と約半数近くは、人間関係がらみのものになっています。(リクナビより)

さらに、仕事の効率には人間関係が良いことが最も関係しているとさえ言われています。
人との関わりを考えるうえで大切になってくるのが、相手の気持ちを察するという事です。

私たちは、特に意識することなくてもある程度は相手の気持ちを察することができます。
悲しんでいる人を見れば、自分自身も悲しくなり、痛がって苦しんでいる人を見ればこちらまで苦しくなり、逆に楽しそうな人を見ると楽しくなる…誰しもそういう経験はあると思います。

では、どうして相手を見ただけでどうしてそう感じるのでしょうか
これには、脳のミラーニューロンと辺縁系が関係していると言われています。
ミラーニューロンというのは、ヒトの動きを見ただけで自分の動きとして捉えます。そして、辺縁系は喜んだり悲しんだりといった情動に関係する場所です。
このミラーニューロンと辺縁系は、島皮質(とうひしつ)を介して繋がっているそうです。
そのため、相手の感情をまるで自分のもののように捉えてしまうのです。

それは、人が本来持っている機能です。私たちが大人になる過程で、いろいろなことを感じないようにしているのでなければ…。
ただ、自分を犠牲にして、相手の気持ちを優先させるというのは、自分の気持ちを無視していることです。それはどこかで破たんがきます。

なかなかそのバランスが難しいかもしれませんが、自分の本当の気持ちを大切にしながら、相手の気持ちも大切にできるといいですよね。