人の話を聴くためには、注意の集中が必要です。
そのため、なにか他のことに夢中になっているときには他人の話が聞えないということが起きてきます。
これは、特に脳が十分に発達していない子供の時にはよくおきてきます。
注意の集中に大きな役割を果たすのは、網様体と呼ばれる場所です。
この場所が完成するのは、思春期かその後とされています。そのため、思春期前は落ち着きがなく、注意力が長く持続しないとされています。
イギリスのUCL Institute of Neurologyのニーリ・ラヴィー教授が14歳以下の子供たちを対象に行った実験です。
それによると、子供が何かに気を取られていたり、注意を奪われていたりすると、大人が言っている言葉が聞こえなくなってしまうそうなのです。
子供の注意力は大人に比べるととっても低く、その状態はまさに「何も見えていない状態」とほぼ同じらしいのです。
聞こえないふりをしているわけではないのです。
まぁ、たまにはそういうこともあるかもしれませんが…。
I can see clearly now: the effects of age and perceptual load on inattentional blindness
Front. Hum. Neurosci., 23 April 2014
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